2009年10月25日

医療崩壊から再生へ

今日は「医療構想・千葉」のシンポジウムに参加してきました。

「医療崩壊から再生へ 患者の視点で考える」というテーマで、新型インフルエンザ、ワクチン政策、新生児医療、千葉の地域医療という多岐に渡る内容で発表や討論が行われました。

先日、国が子宮頸がんの原因となるHPV(ヒト・パピローマ・ウィルス)の感染を予防する「サーバリックス」というワクチンがようやく承認されたというニュースがありました。世界で100番目という遅れをとっての承認でした。

日本はワクチン後進国とも言われ、いま流行中の新型インフルエンザのワクチンも国内では十分な数量の生産ができないことはご存知の通りです。

日本赤十字社医療センターの薗部友良先生が、こうした現状についての問題点と今後の施策について提言をされていました。

例えば、世界では当たり前になっている子どもの予防接種が日本では様々な事情から十分に実施されていないために、多くの命が失われているとのことです。

VPD(ワクチンで防げる病気)として麻疹やヒブなどがあります。VPD患者数を米国との比較で見ると


病名   米国     日本
麻疹   43     4,000
風疹   12     509
水痘   40,146 250,000
おたふく 800    70,000
ヒブ   22     (800)

日本はサンプリング数値であるため実際にはもっと多くの患者がいるということです。ご覧の通り日本での罹患数は桁違いの多さです。

アメリカではしっかりとした予防接種スケジュールが決められており、子どもの命に関わり予防接種で救える病気を予防するしっかりとした体制が整っているのです。

日本は細菌性髄膜炎を予防するヒブワクチンなどな自費で3万円もかかるなど、「予防」に重い負担がかかり、発症すると保険が適用されるという矛盾した医療政策があります。社会経済学的には「予防」に費用を掛けることで結局は医療費の増大が防げるとも言われているようです。

薗部先生によれば日本のこうした間違った状況の要因として、ワクチン接種で何か問題があると大騒ぎになってしまう日本におけるリスクに対する過剰な反応にあるということです。リスクが全くない医療は存在せず、むしろリスクと便益を考えてどちらが優先されるべきかを判断できない、特に厚労省ができていないとのことです。欧米のようにワクチン会社や接種医の免責制度をつくって、代わり患者へ保障制度を創設する必要があると提言されました。
posted by 鈴木友音 at 20:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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