昨日は東京情報大学の公開講座「千葉の里山・里海をどうしたら守れるのか」を聞いてきました。
洞爺湖サミットの影響か最近はこの手のテーマのシンポジウムが各地で開催されてます。これまでいろいろと見てきた中でも、非常にわかりやすくて面白い内容でした。
何度かブログで取り上げているように、いま都市と農村のあり方を見直す時期がきていて、特に都市住民が農村に関心を向けることは生活の安全保障のためにも重要なことだと思います。
どうしたら里山が守れるのかということですが、現在、各地で様々な取り組みが始まっています。ちょうど今朝の朝日新聞に静岡県の「一社一村」の事例が紹介されていましたが、企業やNPOなどが高齢化し後継者不足となっている農村と協定を結んで耕作を行うといったことが少しずつではじめています。
しかし、東京情報大学の原慶太郎教授によれば、日本の急速な人口減社会への突入をかんがみると、上記のような第3者の活動をもってしても、日本にある全ての里山を保全することは不可能だということです。
そこで、人間が手をかけて自然と共生する里山ではなく、人の手が介在しない本来の自然(原生自然)を再生するべきだということです。
どこに里山を残し、どこを本来の自然に戻すのかと言う戦略が必要であるとのことでした。
(参考)
原生自然・・・知床半島、白神山地など
里山自然・・・農村
都市自然・・・都市公園
それからもうひとつは、ケビン・ショート教授が言うには日本の農業政策に問題があって、例えばヨーロッパでは環境保全型農業への助成が充実しているそうです。日本では人手不足や農業の効率化の影響で、たとえば草刈ができず除草剤を散布するとか、用水路をコンクリートで固めてしまうなど、生物の多様性に悪影響を及ぶす状況があります。環境保全型農業はけっして効率的ではなくコストがあがるので、ヨーロッパでは、その分、行政が助成を出すことで穴埋めするという考え方があるそうです。
最後にケビン・ショート教授が一番嘆いていたのは危惧地球温暖化については関心が高まってきたが、一方で里山の生物多様性への関心はまだまだ低いということでした。


