昨晩、千葉市消防局救急業務検討委員会の「事後検証に関する専門部会」を傍聴してきました。
これまで、いろいろな審議会や委員会を見てきましたが、こちらの部会ほど専門的な領域で難しい内容はありませんでした。
というのは、救急業務検討委員会というのは、市の救急業務について多角的な検証や今後の取り組みなどを話し合っているのですが、委員のメンバーは救命士と医師によって構成されているので、すべてが医学的な内容になっているからです。
昨日の「事後検証に関する専門部会」では、事後検証評価をするうえでの検証票に記載すべき項目の検討を行っておりました。
「事後検証」というのは、消防隊員や救命士が行った救急業務の中で、特に事後検証が必要と判断された症例について医師が事後的な検証・評価を行い、その結果を救急隊にフィードバックすることで、救命率の向上に役立てようとするものです。
具体的に説明します。
まず、事後検証が必要な症例というのは、現状では心配機能停止状態のことです。今後は、対象の拡大(外傷など)も検討されています。
日本の救命救急の場合、救命士は救急患者に対しての医療行為は一部を除いてできないので、病院への搬送の間は心肺蘇生を行うことになります。
心肺蘇生とひとくちに言っても、人工呼吸、心臓マッサージなど一般的によく知られているものから、数種類の器具を使った気道確保、電気的除細動などがあります。
また、最近では法改正により救命士による気管挿管や薬剤投与もできるようになりました。
こうしたことから、救急隊がどのような処置を行ったかで患者の生存率が大きく変わってくるのです。法改正やそれにともなう救急業務の多様化すれば、当然、事後検証の内容も変化させなければならないということにになります。
さらに、生存率は単に救急隊員の処置だけが影響するわけではなく、家族や通りがかりの人などの第一発見者・通報者(バスバインダー)が迅速に適切に心臓マッサージや人工呼吸をしたかどうかが極めて重大な要素にもなるわけです。
そのほか、ケースによって多種多様な救急業務を医師が事後検証をするうえで、救急隊がどういった行為を検証票に記録して報告するかというのは、一朝一夕には決められない複雑な問題があるようです。
千葉市の救急は24時間体制で医師が指令センターに張り付き、無線で様々な指示を出して救急隊のバックアップをするという、全国的にも数少ない体制をとっています。
それでも、終わりない救命率の向上にのために、こうした部会に参加され、熱心に議論してくださる先生方や救命のご尽力は有難い限りです。


